子どもの運動は脳にどんな影響を及ぼすのか?運動神経向上と知育!

これまでの記事でも、運動を行うことで養われる学力や、将来的に必要な力の獲得についてご紹介してきました。今回は、運動をすることで脳の発達にとってどのような影響があり、健全な成長に必要な運動についてご紹介いたします。


1.運動は脳の成長に?

ここでご紹介する内容は、筑波大学と神戸大学、ノースカロライナ大学、バーゼル大学、ノースイースタン大学の共同研究をもとにご説明いたします。結論から言うと、習慣的運動が認知機能にプラスの影響を与え、もともと認知機能が低い子どもほど大きく能力が向上することがわかりました。

しかし、習慣的運動による体力の向上が、学力と密接な関係があり認知機能の改善がわかっている一方、習慣的運動を行っても認知機能が変化しなかったという報告もあります。このことから、運動を行うことで脳にプラスの影響を及ぼす人はどのような特徴があるのか研究が行われました。

その結果、運動を行う前から認知機能が低かった子どもは運動トレーニングによって認知機能の改善が大きく出ました。また、運動トレーニングを行う前から認知機能が高かった子どもは運動時間の増加により、認知機能の向上は比率が低く、低下することはなかったと報告されております。

中枢神経系に存在している脳由来の神経栄養因子(BDNF)はTrkB受容体と結合し細胞内シグナルを活性化することで、細胞の生存や成長、シナプスの可塑性まどに有益な作用があるといわれております。

運動を行うことで、脳でBDNFの発現を向上させることはわかっております。運動によるBDNF発現増強は脳領域の大脳皮質・海馬・線条体・小脳、脊髄で起こるとされています。

つまり、運動を行うことで多様な領域で神経栄養因子の発現増強や、神経新生、回路機能の強化、神経保護作用など、神経機能の維持や可塑性の誘導に優位に働くと考えられています。


2.脳の成長から得られる能力

運動を行うことで、脳の中でも前頭前野や海馬という部分の活動を活発にする効果があります。前頭前野では、自己制御や計画、判断など実行機能に関係する機能があります。

海馬では、記憶能力、学習能力に関係する部分です。運動を行うことでこれらの部分が発達し学業での成績アップや記憶能力の向上が期待できます。

また、運動を行うことで心拍数や血圧が上昇します。脳への血流が増え、酸素や栄養素が脳に届きやすく脳の神経細胞が活性化し、新しい神経細胞や神経結合が形成されやすくなります。これは海馬の成長に重要な要素になります。

また、運動することで脳内からドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質が分泌されます。

・ドーパミン

脳の側坐核から分泌される物質であり、大きさは豆粒ほどの神経の集まりです。運動を行うこと以外にも褒められた時などにも側坐核からドーパミンが分泌されます。前向きになれたり、ポジティブになれたりといった効果があります。集中力が不足するADHDの子どもたちを対象に、授業が始まる前に心拍数を増やすことを目的にした遊びを行ったところ、集中力の改善が見られました。

・セロトニン

脳内に存在する神経伝達物質の一種であり、必須アミノ酸であるトリプトファンから作られます。作られる場所は、大脳基底核や延髄の縫線核、視床下部などに存在しております。これは精神安定に関するホルモンです。セロトニンの作用は。幸福感を増す、ストレスや緊張を和らげる、快眠など睡眠の質に影響します。セロトニンの分泌に最適な運動は、リズム運動が良いとされています。ウォーキングやジョギング、ダンス、水泳、筋力トレーニングなどが有効とされております。


3.まとめ

運動を行うことで、身体だけではなく脳の発達にも良い影響を及ぼすことがわかりました。体のバランス力や協調性、反応速度など脳と筋肉をつなぐネットワークの発達は運動技能や運動能力の向上とともに、脳の発達にも注目していただくと良いかもしれません。マチトレでは、このような運動だけではないメリットにもアプローチできる運動プログラムをご用意しております。ご興味のある方は一度マチトレ市ヶ谷店にお越しください!


【キッズパーソナルトレーニング 体幹&知育】マチトレ麹町店

東京都千代田区麹町に唯一ある子どものパーソナルトレーニングジム。体幹トレーニングとマチトレ個別のキッズトレーニングプログラムで子どもの発育発達促進や怪我の予防、運動神経向上を目的として小学生に必要な運動スキル獲得をコーチングしていきます。放課後トレーニングで運動の苦手を克服して運動の楽しさを発見しもっともっと自分を好きになるブレない自分軸を作ります。子どもの健康と運動能力向上知識をブログで発信!!